[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場は、ダウ工業株30種が152ドル値下がりして取引を終えた。消費者物価指数(CPI)統計の発表を翌日に控え、警戒感が広がった。一方、個人投資家の間で人気の高い「ミーム株」(ネットの情報拡散で取引される銘柄)は一部が急騰した。
主要3指数はいずれも一時の上昇から下げに転じたが、明確な材料がない中、狭いレンジ内にとどまった。
ホライズン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は「ニュースは小康状態だ。決算シーズンが終わり、あすのインフレ指標を待っているため、主要指数にはあまり動きがない」と語った。
活発に空売りされているミーム株は個人投資家の買いで上昇。エスロン・メディカルは388.2%急騰した。
GEOグループとワールド・レスリング・エンターテイメントも、それぞれ38.4%、10.9%値上がりした。
ただ、クローバー・ヘルス、AMCエンターテインメント、ベッド・バス・アンド・ビヨンドは下落した。
ソーシャルメディアのフォーラムで、ミーム株の熱狂的な取引のきっかけとなったゲームストップのような銘柄を新たに模索する動きが広がる中、バンダ・リサーチによると、個人投資家の取引高は1月のピーク時の水準に戻っている。
カールソン氏は「投機のサインだ」とし、「全般的な市場に関しては深読みすべきではない」と語った。
バイデン大統領は8日、インフラ投資を巡る野党・上院共和党グループとの交渉が行き詰まったことを受け、協議を打ち切り、超党派グループに働き掛ける方針に転換。議員らが9日明らかにしたところによると、超党派グループは大型インフラ投資計画に増税案を盛り込まない方向で調整している。
インフラ投資から恩恵を受ける工業セクターは1%下落した。
S&Pの主要11セクターではヘルスケアの上昇率が最大だった。
米10年債利回りが5月以来初めて1.5%を下回ったことを受け、金利動向に敏感な金融株は下落した。
食品大手キャンベルスープは6.5%安。四半期利益が予想を下回ったほか、通期利益見通しを引き下げた。
製薬大手ファイザーは2.5%高。関係筋によると、バイデン政権は、ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン約5億回分を、向こう2年にかけて中・低所得国に寄付する計画だ。
メルクも2.3%上昇。同社が開発中の新型コロナ感染症治療薬について、米当局から承認を得られれば、政府が170万回分を約12億ドルで調達することで合意したと発表した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.12対1の比率で上回った。ナスダックでは1.13対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は115億3000万株。直近20営業日の平均は107億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34447.14 -152.68 -0.44 34626.16 34654.67 34439.37
前営業日終値 34599.82
ナスダック総合 13911.75 -13.16 -0.09 13980.23 14003.50 13906.45
前営業日終値 13924.91
S&P総合500種 4219.55 -7.71 -0.18 4232.99 4237.09 4218.74
前営業日終値 4227.26
ダウ輸送株20種 15288.53 -192.25 -1.24
ダウ公共株15種 902.89 +8.63 +0.97
フィラデルフィア半導体 3158.48 -12.74 -0.40
VIX指数 17.89 +0.82 +4.80
S&P一般消費財 1372.46 -6.37 -0.46
S&P素材 540.58 -4.13 -0.76
S&P工業 875.44 -9.08 -1.03
S&P主要消費財 722.05 -3.11 -0.43
S&P金融 625.81 -6.68 -1.06
S&P不動産 282.61 +0.45 +0.16
S&Pエネルギー 415.56 -2.33 -0.56
S&Pヘルスケア 1434.66 +14.18 +1.00
S&P通信サービス 259.06 -0.39 -0.15
S&P情報技術 2457.32 +1.55 +0.06
S&P公益事業 330.82 +2.80 +0.85
NYSE出来高 9.73億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28820 - 20 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 28825 - 15 大阪比
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