エコフィードを給餌し、肉のブランド化を進めてきた松ケ谷さん。農場の看板を見つめ、「今後が不安だ」と漏らす(千葉県旭市で)
千葉県旭市で母豚1200頭を飼育する松ケ谷裕さん(60)は、豚熱対策でかさむ投資に険しい表情だ。エコフィードを仕入れ、繁殖・肥育一貫経営で消費者に人気の高い豚肉を出荷しており、「絶対にウイルスを入れない」との決意で防疫対策を徹底している。
今後、国の飼養衛生管理基準に沿うため施設改修に約8000万円かける。こうした投資に加え、今後エコフィードが値上がりすれば経営は大きく圧迫される。国の方針を受け、既に一部業者は値上がりを示唆している。現状でも飼料代は経費の4割を占めるため、配合飼料より価格が高くなればエコフィードの利用は続けられない。
松ケ谷さんは「養豚は食品廃棄物を餌にして肉を供給することで、循環型社会に貢献している。基準強化は豚熱対策に必要だが、このままでは養豚業の危機につながる」と、コスト上昇に対する支援を訴える。
支援が不可欠 製造業者
農水省は豚熱対策で、「70度以上で30分以上」などとしている現行のエコフィードの製造基準を、2021年度から「攪拌(かくはん)しながら90度以上で60分以上」などに引き上げる方針。対象は、原則として肉を扱う事業所から出た食品残さ。豚由来はエキスやパウダーなど多様で、詳細な対象範囲は4月までに明らかにする見込みだ。
同省によると、17年度に発生した食品廃棄物1767万トンの再生利用量1230万トンのうち、74%に当たる913万トンが飼料になった。18年度でエコフィードを製造・販売する事業所は54、製造農場は262。新基準に伴って機械投資や光熱費の上昇で製造コストが上昇すれば、配合飼料に比べ低コストというメリットが乏しくなる。
年間1万2000トンのエコフィードを供給する神奈川県相模原市の「日本フードエコロジーセンター」は、新基準に合わせて機械を一新するとともに作業工程を全面的に見直し、防疫対策も徹底する。同社の高橋巧一代表は「コスト上昇は避けられない。国の支援を求めたい」と訴える。
エコフィードを生産・販売し養豚業も行う愛知県豊川市の「環境テクシス」の高橋慶代表は、新基準の必要性を理解した上で「病気を防ぐことが養豚業を廃れさせることにつながってしまうのは本末転倒。基準強化と養豚振興のバランスを考えてほしい」と話す。日本養豚協会によると、安価な飼料だからこそ経営ができる養豚農家も多く、影響は大きいという。
農水省は「施設整備が必要な場合などの支援を検討したい」と説明する。
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March 29, 2020 at 05:00AM
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豚熱でエコフィード 基準強化へ コスト増、値上げ必至 防疫に加え圧迫 千葉の養豚農家 - 日本農業新聞
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