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Sunday, April 26, 2020

詩歌の森へ:今こそ龍太の自然=酒井佐忠 - 毎日新聞

 <いきいきと三月生る雲の奥><春の鳶寄りわかれては高みつつ>

 甲州の春は美しい。春三月は聖なる季節として雲の奥から訪れる。見上げれば空にはトンビ。季節を喜ぶように身を寄せ合って高く飛ぶ。飯田龍太の初期句集には全身で自然を受容する謙虚な精神があった。戦後俳句に格調高い独自の精神性をこめた句を残した龍太の生誕100周年を記念する初の文庫版の『飯田龍太全句集』(角川ソフィア文庫)が誕生した。

 <大寒の一戸もかくれなき故郷><花かげに秋夜目覚める子の遺影>。自然に真向かう龍太の胸底には深い悲しみがあった。3人の兄は戦死などで失い、6歳の二女の急逝。重なる悲劇が自然への畏怖を育てた。「大寒」の甲州は人間の全ての精神を真裸にするように美しい。父の飯田蛇笏の主宰誌「雲母」と「毎日俳壇選者」を継ぎ、ひたすら俳句にまい進した。伝統俳句とはいえ、敏感な感覚と底に秘めた抒情性は斬新で実は現代的だった…

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April 27, 2020 at 12:00AM
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