Pages

Sunday, May 3, 2020

コロナ禍が視覚障害者も直撃 鍼灸院、支援団体も経営危機に - 西日本新聞

 新型コロナウイルス感染の広がりで、収入が激減した視覚障害者や支援団体が苦しんでいる。外出自粛や人との接触回避が求められる中、はり・きゅうなどを生業にする人の仕事は急減。支援団体も外出時の補助サービスなどを提供しづらくなり、経営が危ぶまれる。新型コロナは社会的弱者をさらに厳しい状況に追い詰めている。

 「こんなのは想像したこともない。長引けば立ちゆかなくなる」。弱視の浜田義雄さん(66)は福岡市博多区の自宅マンション内の灸(しん  きゅう)院で声を落とした。

 開業して37年。常連客10人を抱え、鍼灸院や訪問先で施術していた。だが県内の感染者が増えた3月下旬から施術を断られることが増え、常連客は3人に減少。訪問先の介護施設も部外者との接触が制限されるようになった。

 鍼灸院は休業要請の対象外だが、4月の売り上げは前年の約3割の10万円程に減少。障害年金も家賃など固定費に大半が消える。国の事業者向け給付金に頼りたいが電子申請が困難なこともあり、不安は募る一方だ。

 施術に不可欠なマスクの入手も一苦労だ。薬局内で迷っているうちに他の客に先を越され、手ぶらで帰ることもしばしば。陳列棚を手探りして他の品物に触れているのを、店員に注意されたこともあるという。浜田さんは「障害者へのマスクの優先配布があれば…」と漏らす。

 厚生労働省の調査によると、鍼灸師など「専門的・技術的職業」は、就労している視覚障害者の3割を占める最多の職種。健常の同業者との競合が進む中、感染拡大で経営悪化に拍車がかかる懸念もあり、日本視覚障害者団体連合は4月22日付で、国に所得補償などの支援を求める要望書を提出した。

 高齢者や障害者を支えるNPO法人「福岡市視覚障害者サポートセンター」も、外出自粛の余波が直撃している。同センターは県内最大の団体の一つで、高齢者ら約230人の暮らしを支える。主な支援は、外出する視覚障害者にヘルパーが付き添う「同行援護」で、サービス収入の9割超を占める。

 3月下旬から利用者が買い物だけでなく通院も極力控えるようになり、4月の援護件数は前年の半分の560件程度に減る見込み。視覚障害者は周囲の物に手を当てて状況判断することが多いため、「ウイルスに触るかも」と外出するリスクに敏感な人が多いという。

 同センターは同行援護の他に、在宅時の身の回りの世話なども担う。同法人の三浦元浩事務局長(45)は「経営基盤が揺らげば人員を確保できず幅広いサービスも提供できなくなる。終息後も支援継続できるよう資金繰りに努力するしかない」と危機感を強める。(大坪拓也)

Let's block ads! (Why?)



"敏感な" - Google ニュース
May 03, 2020 at 05:21PM
https://ift.tt/2YuYoEb

コロナ禍が視覚障害者も直撃 鍼灸院、支援団体も経営危機に - 西日本新聞
"敏感な" - Google ニュース
https://ift.tt/2OKkVao
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment