新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、政府は、感染症予防・対策に関する人材育成などの途上国向けの支援を強化する。医療物資を提供する中国の「マスク外交」に対抗し、日本式の「顔の見える支援」をアピールしたい考えだ。
アジアやアフリカを中心とした途上国の医療関係者や保健行政の担当者に対し、医療技術向上や保健システム整備に関する研修などを行う。感染拡大で国境を越える移動が制限される中でも、途上国に駐在する国際協力機構（ＪＩＣＡ）職員らが民間活動団体（ＮＧＯ）などと協力し、「顔の見える支援」を目指す。
中国が相手国の要請を待たずにマスクや防護服などの医療物資を提供する「マスク外交」を展開しているのに対し、日本は、途上国の要請を踏まえた能力構築に関わることで、中長期的な貢献に取り組む。
こうした途上国への支援のため、２０２０年度補正予算に約８４０億円が盛り込まれている。
この中には、新型コロナウイルスのＰＣＲ検査を途上国で拡充する取り組みをしている国際原子力機関（ＩＡＥＡ）への４００万ユーロ（約４億６０００万円）の拠出も含まれている。
ＰＣＲ検査には元々、放射性物質が用いられており、ＩＡＥＡは途上国への技術指導などを担ってきた。現在の検査では放射性物質は使わないものの、途上国への支援を継続しており、資金拠出を加盟国に呼びかけていた。
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May 10, 2020 at 03:00AM
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中国「マスク外交」に対抗、日本は「顔の見える支援」目指す…人材育成で貢献 - 読売新聞
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