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Friday, July 10, 2020

あの日、何を報じたか1945/7/11【焼爆と医療 九州の戦訓 余暇には「寝る訓練」 緊急薬品の心配無用】西日本新聞の紙面から - 西日本新聞

 〈奥野教授 焼夷弾の光と眼の関係は 山口教授 光のために眼が失明することはない。ただ顔面に火傷した場合、表面に潰瘍を作り眼がただれて失明することがある。だいたい眼は非常に鋭敏でとくに熱風にやられやすい。だから敏感な角膜(黒眼)は十分保護しなければならない〉

 ページの左3分の1ほどの大きなスペースを使い、空襲下で身を守るために必要なことを医療の視点から考える対談記事。山口正比古教授(眼科)や濱崎邦夫教授(産婦人科)ら5人の識者が、さまざまなケースについて語っている。

 対談でも敢闘、挺身を強く説く言葉が散見されるが、医師らしい冷静な言葉も。濱崎氏は、空襲下のお産について〈壕内待避中のお産も少なかったようである。勿論これには妊産婦が安全なところへ疎開していたからということもできる(中略)とにかく妊産婦の疎開は今後も徹底的にやってもらいたい〉と語っている。

 医師たちが言及する注意点からは、通常の記事では表れない空襲下の身体的な辛苦を読み解くことができる。

 ▽防空活動などで生水を飲み、それから赤痢などを発生することが多いので、水は絶対煮沸を。空襲の時は飲料水を持ち出すことを忘れないように

 ▽待避壕での生活が長くなると、疲労や粗食からかっけも増える

 ▽壕生活は湿気が多いのでリウマチになりやすい。夜具類は努めて日光に当てること

 ▽爆弾の場合は、爆風よりも爆弾の破片の方が危険

 ▽ガラスの破片に注意。傷口が小さいが、体内で筋が切れていることが多く、傷が痛まないのに腕や足が動かないということがしばしばあった

 ▽目下、輸血に関しては血液の供給者が少なく、逼迫(ひっぱく)している状態。輸血の代用品を準備すべきだ

 そして本社側の司会が〈常時警報下の心構え〉について尋ねると、医師はこう答えている。

 〈睡眠不足からどうしても疲労がちになる。疲労は戦力増強上最大の敵だ。そこでまず夜は寝るものという睡眠の観念を変えなくてはならぬ。昼間三十分でも一時間でも暇さえあれば寝る訓練をすることが必要だ〉(福間慎一)

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July 10, 2020 at 07:20PM
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