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Friday, August 21, 2020

習近平は「恥辱」を感じている…? 中国が香港支配を強化する理由 - 現代ビジネス

香港から「英語地名」が消えていく

ある、香港情勢に非常に詳しい中国人ジャーナリストが、2014年の雨傘運動の後、わたしにこう言った。

「知ってるかい? 今、党政府は香港に残っている英語地名を屈辱だと感じていて、どうにかしてそれを葬り去りたいと思ってる。できるなら換えてしまいたいけれど、さすがにそれは影響が大きすぎる。だから、党政府は『維港』とはいうけれど絶対に『維多利亜港』とは呼ばないし、『維多利亜公園』も必ず『維園』と表記する」

「維多利亜港」は夜景の美しいビクトリア・ハーバーの中国語名で、「維多利亜公園」は同じく市街地最大の公園であるビクトリア公園のこと。香港には、英語名を中国語表記した地名がそこここに残っている。

ビクトリア・ハーバー〔PHOTO〕Gettyimages

香港で暮らすようになった日本人はまずその意味不明な漢字の羅列に混乱する。「勝利道」や「南京街」は日本人にも覚えやすいが、「ビクトリア」が「維多利亜」だと言われても覚えるまで一苦労。しかし、一旦それに馴染んでしまうと、そのイギリス植民地の残り香こそが「香港らしさだ」と感じるようになる。

実際には香港人にも「維多利亜港」や「維多利亜公園」は長すぎてもにょもにょするので、一般に「維港」「維園」と略す。香港メディアも頭っからそれで通すこともしばしばだ。

だから冒頭の話を聞いた時、わたしは最初、「香港の短縮読みをそのまま使ってるだけなんじゃないの。穿ちすぎじゃ?」と思った。だが、注意してみると、たしかに中国メディア、特に「環球時報」のような中国共産党直属メディアですら正式名称はほとんど使わず、何の説明もなく「維港」「維園」が多用されていることに気がついた。

中国中央政府が、香港国家安全維持法(以下、国家安全法)の施行を急ぎ、そして明らかになったその内容を見た時、この話を思い出した。内容が明らかになるまで、中国政府にとって世界的な金融都市である香港を潰すようなことはしないだろうと思っていた人も多かった。しかし、その「淡い期待」は裏切られ、香港がもっていた自由や法治もまた大きく揺さぶられている。外国企業のみならず、中国のIT企業ですら香港に置いていた本部やサーバーをシンガポールなどに移しつつある。

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