Pages

Sunday, August 9, 2020

上高地で熊 テント客けが キャンプ場当面閉鎖 - 信濃毎日新聞

 9日午前0時ごろ、松本市安曇の北アルプス上高地にある小梨平キャンプ場で、テント泊をしていた東京都の50代女性が、食料をあさりに来たとみられるツキノワグマ1頭に襲われ、右脚を10針ほど縫うけがを負った。命に別条はない。周辺では7月下旬から熊が目撃されており、環境省中部山岳国立公園管理事務所がわなを設置するなどして警戒を強めていた。同キャンプ場は襲った熊が捕獲されるまで閉鎖となった。

 キャンプ場を運営する日本アルプス観光(松本市)などによると、熊は体重80キロ程度の雄の成獣とみられる。女性が1人用テントで休んでいたところ、外からテントを引きずろうとした熊の爪がテントを貫いて女性の脚に刺さったとみられる。同キャンプ場では8日午後10時半から9日午前4時ごろにかけて、同じ個体とみられる熊によって他の複数のテントが荒らされた。

 女性は襲われた直後、同じくテント泊をしていた周囲の人に助けを求めた。近くでテント泊をしていた神奈川県鎌倉市の会社員男性(69)は「女性の悲鳴が聞こえて跳び起きた。大自然に熊がいるのは知っているが、実際に襲われるとなると怖い」と話した。

 女性の応急処置に当たった上高地バスターミナル近くにある東京医科大(東京)上高地診療所の植木彬夫顧問(74)は「爪の当たり所が悪ければ重大なけがにつながっていた」。同診療所で約50年前から診療しているが「上高地で熊による人身事故は聞いたことがない」と言う。

 同事務所などによると、一帯では7月下旬から熊の目撃情報があり、同27日から熊の対応マニュアルに基づく出没レベルを最高の5に設定。巡視を強化するなどしながらキャンプ場利用客らに注意を呼び掛けていた。

 信州大農学部の泉山茂之教授(動物生態学)は「上高地を含めて山の中にはどこにでも熊がいる。テント内に食べ物を持ち込んだり、食事の後始末が不十分だったりするのは大変危険だ」と指摘。再発防止のため、熊が入れない場所で食料を管理するといった対策の必要性を訴えた。

 同キャンプ場では8日、300張り近くのテントの持ち込みがあった。日本アルプス観光の斉藤正仁常務は「新型コロナウイルスに群発地震、大雨被害で苦しみながらも活気が戻ってきた直後だったが、安全が確保されるまでは閉鎖を解くわけにはいかない」と落胆した様子だった。

(8月10日)

Let's block ads! (Why?)



"強化する" - Google ニュース
August 10, 2020 at 04:08AM
https://ift.tt/2DRsedL

上高地で熊 テント客けが キャンプ場当面閉鎖 - 信濃毎日新聞
"強化する" - Google ニュース
https://ift.tt/38kjCqr
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment