まさに伏兵。直線半ばでフィエールマンを競り落としたクロノジェネシスに大外から襲いかかったのは、単勝74・9倍の11番人気サラキアだった。グランプリ連覇の女王には首差届かなかったが、一完歩ごとに差を詰めた鬼脚は、牝馬の時代の到来を十二分に象徴した。
ラストランも、道中はいつも通りの後方待機策。クロノに騎乗した北村友に替わって新コンビを組んだ松山は「早めにポジションを上げると最後が甘くなるイメージ。クロノジェネシスが向正面から上がっていった時も我慢した」。馬の特質を理解し、スローペースが激流に変わった3角でも動かず。ためにためたパワーを爆発させた上がり3Fは35秒4をマーク。出走メンバーで唯一の35秒台だった。わずか首差で大金星を逃した鞍上は「強い相手にこれだけいい脚を使ってくれた。2着に負けて悔しい」と唇をかんだ。
7年目にしてグランプリ初出走の池添学師は「しびれました。松山くんには指示を出していなかったけど、イメージ通りに乗ってくれました」と興奮気味に回顧。厩舎のG1初勝利とはならなかったが、「惜しかったけど、これだけの相手に強い姿を見せてくれて良かった。何より無事に帰ってきてくれたので」とすがすがしい表情を見せた。
今後は、自身だけでなく、半弟サリオスも出した母サロミナの名血を次代につなぐため繁殖入りする。届かなかったG1タイトルの夢は、最速で24年にデビューする産駒に託す。
続きを表示
からの記事と詳細 ( 【有馬記念】伏兵サラキア 鬼脚堂々2着 上がり3F出走メンバー唯一の35秒台 - スポーツニッポン新聞社 )
https://ift.tt/3ps23Nn
スポーツ
No comments:
Post a Comment