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Sunday, January 17, 2021

佳純 涙の5年ぶり復活V! 必殺フォア連発で1-3から逆転 美誠退け「まだまだやれる」 - スポニチアネックス Sponichi Annex

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卓球 全日本選手権最終日 ( 2021年1月17日    大阪市・丸善インテックアリーナ大阪 )

全日本卓球選手権女子シングルス決勝、伊藤美誠(左奥)を破って優勝し、ガッツポーズを決める石川佳純(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 男女シングルスの準決勝と決勝が行われ、女子は石川佳純(27=全農)が女子最長ブランクとなる5年ぶりの優勝を果たした。決勝で伊藤美誠(20=スターツ)との東京五輪シングルス代表対決を1―3から逆転して4―3で制し、涙を流した。2000年生まれの「みうみまひな」が4年連続で女王に就く若手台頭の流れを止め、歴代3位タイの5度目の栄冠で健在をアピールした。

 苦しかった。長かった。無観客の優勝インタビュー。5年ぶりに女王に返り咲いた意味を聞かれると、石川は涙を流しながら約20秒も言葉を詰まらせた。

 「うれしいです。たくさんの人に感謝したいです。こんなに強い選手と戦えて、自分の力も試すことができて、特に決勝は凄く楽しかったです」

 石川には勝負どころで頼る武器がある。決勝の第7ゲーム、9―9。4連続失点で伊藤に追いつかれ「心臓が飛び出そうになった」という弱気を、一瞬で振り払った。「最後は得意とするフォアだと思った」。フォアの2連発で勝負を決め、歓喜の涙とともに両手を突き上げた。

 ゲームカウント1―3からの逆転は、優勝から遠ざかった期間の歩みと重なる。この4年、00年生まれの伊藤、平野、早田のいずれかに敗れた。10代だったこの3人が、代わる代わる女王の座に就いた。国際大会に目を向ければ、中国勢に対抗する伊藤が主役だった。石川も、19年に現世界1位の陳夢(中国)に勝ちながら影は薄かった。

 コロナ禍で試合がなかった昨春、戦術転換に本腰を入れた。強いフォアに比べれば、バックハンドが課題だった。00年世代は両ハンドを自在に攻めてくる。世界的な潮流に乗るためにもバックを猛特訓した。新たな得点源ができたからこそ、伊藤との五輪代表対決で逆転勝ちを収めた。女子代表の馬場美香監督(55)は「両ハンドを思い切って振っていた。スピードもパワーも増している」と27歳の進化を称えた。

 「もう無理なんじゃないかと言われることもいっぱいあった。そうじゃないってことを、卓球が教えてくれた。まだまだやれる、やりたいと思っている」

 5年ぶりの優勝は女子の最長ブランクV。限界説はまだ早い。

 ◆石川 佳純(いしかわ・かすみ)1993年(平5)2月23日生まれ、山口県出身の27歳。7歳で卓球を始める。中学3年の07年世界選手権で初めて日本代表入り。17歳だった11年に全日本選手権シングルスで初優勝。12年ロンドン五輪は団体銀、16年リオデジャネイロ五輪は団体銅メダルを獲得。19年に東京五輪のシングルスと団体戦代表に内定した。現在、世界ランキング9位。1メートル57。

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