開幕2日前の異例の決断となった。

ラグビーのトップリーグ(TL)は14日、オンラインで記者会見を開き、新型コロナウイルスの影響で16日に予定していた開幕の延期を発表した。

大会フォーマットは現在調整中で、日程と詳細等は決定次第発表される(2月初旬~中旬を予定)。会見には日本協会の岩渕健輔専務理事、TLの太田治チェアマンが出席した。岩渕専務理事は「状況によっては立ち止まってでも、それが後退ではなく、前に進むための1歩と思っている。後退ではなく、前に進むための決断と捉えていただきたい」とコメントした。

TL内では12日にトヨタ自動車から13人、サントリーから7人、キヤノンから24人の陽性者判明が発表された。同日にトヨタ自動車-サントリー(16日、豊田ス)とリコー-キヤノン(17日、駒沢)の中止が発表され、対象4チームに勝ち点2ずつが与えられた。

同じ12日には東芝が選手2人の陽性、この日には神戸製鋼も関係者10人の陽性判定を発表。前日13日にはトップチャレンジリーグ(TCL、TL2部相当)の豊田自動織機でも選手8人が感染し、同リーグ開幕節の中国電力-豊田自動織機(17日、福岡)が中止となるなど、ラグビー界で多数の陽性者が判明していた。

TLは22年から新リーグに移行する。今季は第2ステージからTCLの上位4チームが加わり、25チーム3部制を予定する新リーグの振り分けの参考とする方針だった。

「最後のTL」と注目を集めた重要なシーズンが、厳しい状況に立たされた。