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Thursday, June 16, 2022

高校生が育てたキキョウの根がせっけんに、開発者が報告 - 朝日新聞デジタル

滝川直広

 【京都】福知山高校三和(みわ)分校(福知山市)の生徒たちが栽培したキキョウの根が、洗顔せっけんになった。天然成分100%のせっけんを企画した東京の起業家が、原料に使って商品化した。

 商品名は「福知山キキョウ洗顔せっけん」。作ったのは、化粧品類の企画・販売を手がける東京都府中市の会社「Mind Leaf」だ。

 同社は、肌が敏感な人向けのスキンケア製品を企画しており、天然の泡立ち成分が入っているキキョウの根に目を付けた。

 飯渕弘成(こうせい)社長(36)が、福知山市が昨年度に開催した起業家人材育成事業に参加して、市産業観光課の職員から分校のキキョウのことを知ったという。

 キキョウは福知山の市花。分校では校内の観賞用に栽培し始め、市の要望で8年ほど前からは市民への配布分も栽培している。今は配布の1千株を含む年間3千株ほどを育てている。

 飯渕さんは市職員の仲立ちで、分校から乾燥させたキキョウの根約1キロ分を譲ってもらいエキスを抽出、せっけんを完成させた。今年6月にインターネット販売を開始。根は分校以外からは調達しないという。

 飯渕さんは7日に分校を訪れて講演し、キキョウを育てる農業科の4年生4人に感謝を伝えた。講演では「どの化粧水でも肌が赤くなってしまう敏感肌の『スキンケア難民』を減らしたい、なんとかしたい。スキンケアがうまくいき、日々明るく生きられたらいい」と、せっけんに込めた思いや工程を生徒らに説明。問屋や小売業者との商談や店頭での販売を体験してみないかと生徒らに提案もした。

 話を聞いた石本和也さん(19)は「漢方薬として粉末にして口に含むものが、美容にも効果があることに驚いた。商談や販売は体験してみたい」と話していた。(滝川直広)

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