「健康Q&A」では、医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場! あなたの疑問やお悩みに答えます。
2022年6月の回答者は、「ニオイ」のケアや治療法に詳しい、こまちクリニック(大阪市都島区)顧問の土井秀明先生です。
編集部 こまちクリニック顧問の土井秀明先生は、腋臭症(ワキガ)や多汗症のエキスパートで、日本形成外科学会の「腋臭症診療ガイドライン」では統括責任者を務めています。そんな土井先生に寄せられた読者からの質問や相談に答えていただく「健康Q&A」を、前編・中編・後編の3回に分けてお届けします。土井先生、よろしくお願いいたします。
土井 はい、よろしくお願いいたします。
編集部 では、最初の質問です。
同居人の体臭を改善してもらうには?
誰でも基本的な体臭はあると思いますが、同居中の親戚(20代前半女性)の体臭が気になります。汗臭いというのではなく、もともとの体臭が強いのです。どうすれば軽減してもらうことができるでしょうか。(55歳女性)
編集部 同居されている方の体臭が気になり、どうやって改善してもらえばいいかというご相談です。同居されている方は、入浴も着替えも毎日されているそうなので、衛生面に問題はなさそうです。まず、ご相談者も最初に書かれていますが、体臭というのは誰にでもあるものなのでしょうか。
土井 体のニオイは誰にでもあります。ニオイのしない人はいません。ただ、ニオイに敏感な人とそうでない人がいます。敏感な人は気になって仕方がなくても、敏感でない人は全く気にならない。ニオイの感じ方には個人差があるのです。
ニオイに敏感かどうかに加えて、そのニオイの受け止め方も人によって違います。同じニオイをかいでも、不快で「臭(くさ)い」と感じる人もいれば、不快には思わず「いい匂(にお)い」と感じる人もいる。例えば、欧米では女性のワキのニオイはセクシーと表現されることがありますが、日本ではワキガとされ不快に思われることがあります。
編集部 同居されている方のニオイは、ご相談者にとっては不快と感じるニオイということですね。ニオイがすることを伝えて、軽減してもらうにはどうしたらいいでしょうか。
土井 「体臭が強い」とストレートに伝えてしまうと人間関係に影響することがありますし、それがきっかけで「自己臭恐怖症」になってしまう人もいます。
編集部 「自己臭恐怖症」とは?
土井 自分から発せられるニオイが過剰に気になったり、自分が悪臭を発していると信じ込んでしまったりする症状です。自己臭恐怖症になると、他人が自分のことを臭いと言っているに違いないなどと思い込んでしまうようになります。ですから、ニオイのことを伝えるのであれば、相手への配慮が必要です。
からの記事と詳細 ( 「汗臭さや加齢臭が気になる」「制汗剤はどう選ぶ?」 名医が回答! - 日経Gooday )
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