感染が急拡大しているインドで報告されている、2つの特徴的な変異を合わせ持った新型コロナウイルスの変異株が日本国内でも相次いで確認され、成田空港の検疫所では、防護対策を徹底し、28日、インドから到着した便の乗客の対応にあたっていました。
インドで報告されている2つの特徴的な変異を合わせ持ったウイルスは、これまでに日本国内の空港検疫で20件、都内で少なくとも1件が確認されています。
成田空港では28日、インドのデリーからおよそ50人が乗った便が到着すると、ほとんどの乗客がマスクに加えてフェイスシールドを着用して降り立ちました。
成田空港の検疫所では、乗客の陰性証明書を確認したうえでウイルス検査を行い、唾液を採取する際には、ガウンに帽子、マスクや手袋、それにフェイスシールドを着用する、いわゆる「5重の防護」で対策を徹底し、対応にあたっていました。
検疫所では、当初、サーモグラフィーで検温を行う業務から始まりましたが、1年余りの間に水際対策を徹底するため、陰性証明書や渡航歴の確認、それにウイルス検査などと、業務が拡大しているということです。
インドの出張から帰国した27歳の日本人の男性は「現地で感染者が2週間ほどで急増したので、マスクを二重にして注意していました。ロックダウンする可能性があったため、予定より早く帰国しました」と話していました。
インドは、これまでは変異ウイルスの水際対策を強化する対象国に指定されていませんでしたが、政府が近く水際対策を強化する対象国に指定し、入国後の検査などを求める方針を固めました。
専門家は「さまざまな変異は世界中で起こりうるので、今後も国境において対策を徹底する必要がある」と指摘しています。
厚生労働省によりますと、変異ウイルスが流行しているヨーロッパやアフリカなどの29の国と地域については「変異株流行国・地域」に指定されています。
これらの国などからの帰国者や入国者に対しては、現地で1回目の検査を求め、日本に到着した空港で2回目の検査を行ったあと、国が手配したホテルに待機してもらい、3日後に3回目の検査を行っています。
インドは、これまでは「変異株流行国・地域」に指定されておらず、入国時の検査結果が陰性だった場合、ホテルでの待機や3回目の検査は実施されていませんでしたが、政府が近く水際対策を強化する対象国に指定し、入国後の検査などを求める方針を固めました。
公衆衛生学が専門の国際医療福祉大学の和田耕治教授は「ウイルスの潜伏期間を考えると、3回の検査を行うことは合理的だ。さまざまな変異は世界中で起こりうるし、感染力が強いものが今後、残っていく。感染を広げることがないよう今後も国境において対策を徹底する必要がある」と指摘しています。
からの記事と詳細 ( 国内でもインドで報告の変異株 成田空港での検疫は|NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB )
https://ift.tt/2PAonIA
No comments:
Post a Comment