東北を中心に「和食レストランまるまつ」などを展開するカルラ(宮城県富谷市)は23日、日本政策投資銀行(政投銀)などから資本性劣後ローン10億円を調達すると発表した。長引く新型コロナウイルス感染拡大の影響で外食産業が低迷する中、資本と見なされる劣後ローンを活用して財務基盤の強化を図る。
同社によると、政投銀が8億円、同行と七十七銀行が共同出資する「みやぎ地域価値協創ファンド」が2億円を融資する。実行日は30日の予定。
同社の2021年2月期決算は売上高が前年同期比31・6%減の52億9400万円、純損失は9億7700万円を計上。コロナ下の外食自粛や営業時間短縮の影響が長引く。
昨年8月には苦境の外食部門を補完するため、本社1階に直売所を開設して外販事業に着手。契約農家による野菜の委託販売が近隣との競合で軌道に乗らず、強みの飲食分野を強化する方針に転換した。今後は自社生産の野菜のほか、その場で調理する総菜、弁当を前面に「食の市場化」へと模様替えを図る。
カルラの伊藤真市専務は「自己資本比率が落ちる中、安定的に資本調達ができる。本業の外食部門で感染防止対策に努めながら、引き続き外販部門で補完していきたい」と話す。
同社には20年9月、七十七銀など東北6県の6行が融資枠10億円のシンジケートローンによる資金繰り支援に乗り出している。
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