千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み児童５人が死傷した事故を受け、千葉県は持ち運びが可能な速度違反取り締まり装置を追加で配備するなどして、通学路の安全対策を強化することになりました。
先月２８日、下校途中の小学生の列にトラックが突っ込んだ事故では、小学３年生と２年生の男子児童２人が死亡するなど児童５人が死傷しました。
この事故を受けて、千葉県は狭い道路でも速度違反の取り締まりができるよう、持ち運びできる速度違反取り締まり装置７台を追加で配備することを決め、関連経費を盛り込んだ補正予算案を１３日、県議会に提出しました。
この事故をめぐっては逮捕されたトラックの運転手が警察の調べに対し、「事故の前にコンビニで酒を買い、車の中で飲んだ」などと供述していることがわかっています。
補正予算案には、呼気に含まれるアルコールをすばやく検知できる測定器６０台の追加配備や、飲酒運転根絶に向けた啓発強化、それに子どもたちの心のケアにあたるスクールカウンセラーの増員のための経費なども計上され、全会一致で可決されました。
千葉県警察本部は「登下校時間の通行禁止の規制なども含めて通学路での交通違反の取り締まり強化をはかっていきたい」と話しています。
千葉県の熊谷知事は、八街市での事故を受けて速度違反や飲酒運転の取り締まりを強化するための補正予算案が県議会で可決されたことについて「千葉県としてできることをスピード感を持って対応していこうと補正予算を編成し、議会にも認めてもらえた。飲酒運転の根絶や通学路の安全確保に向けて県庁一丸となって取り組んでいきたい」と述べました。
そのうえで熊谷知事は「道路関連予算については児童の通学路を含めた安全の確保に優先的に振り分けていく。限られた予算なので、道路の拡幅などハード面だけでなく周知啓発、見守りなどあらゆる努力を行っていく必要がある」と述べました。
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