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Tuesday, August 31, 2021

円相場に店は一喜一憂 値上がりに敏感な米兵【沖縄ステーキの価格】 - 沖縄タイムス

 日本復帰前までのステーキの価格は1人前1ドルが相場だった。1973年に1ドル360円の固定相場が崩れ、米兵相手のステーキ店は為替にも翻弄(ほんろう)されるようになる。

 ステーキハウス四季を創業した當山政順さん(82)は「ドルが上がると喜んで、下がるとがっかりした」と懐かしむ。円高になると、値段が安いポークやチキンが売れたといい、「アメリカ人は値上がりに敏感のようだ」と話した。

円相場の推移

 50年代前半に撮られたニューヨークレストラン店内の写真には「テンダーロインステーキ120」のメニュー表が写っている。62年まで店を手伝っていた元山富枝さん(76)は「ステーキは1ドル20セントだった。とても日本人が食べられる値段ではなかった」と振り返る。

 沖縄市パークアベニューのニューヨークレストランでは、日本復帰後のステーキの円価格を決めかねたという。経営していた徳富清次さん(76)は「新聞の為替欄を見るが、日々変動して実感が湧かず、どうしていいか分からなかった。他の飲食店も似たような感じだった」と語った。

 ドル円相場は、85年のプラザ合意後に円高ドル安基調になり、90年代には1ドル80円を切るまでになった。

 キャプテンズグループの高江洲幸子代表(73)は「90年代後半には、計算機を持参して、高いからと帰ってしまう米兵もいた」と苦笑いした。

【沖縄ステーキを知る5つのポイント】

1.米兵相手から千円ステーキまで…食文化に浸透【沖縄ステーキの歴史】
2.焼ける音、鉄板皿で演出 各店競うソース開発【沖縄ステーキの特徴】
3.円相場に店は一喜一憂 値上がりに敏感な米兵【沖縄ステーキの価格】
4.花形はテンダーロイン 赤身肉がメニューの軸【沖縄ステーキの部位】
5.元々肉好きの県民性 広まった基地内の調理法【沖縄ステーキの背景】

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