青森県教委が統合を計画する浪岡高(青森市)を巡り、市が同校バドミントン部を強化することで存続の道を探っている。全国から生徒を募集するため、学生寮の新設や入学助成金制度の導入に向けた予算案を計上。県教委に対する「対抗策」を矢継ぎ早に打ち出し、統合案の見直しを迫っている。
浪岡高は旧浪岡町で唯一の高校。定員(一学年70人)割れが続き、県教委が7月に発表した高校再編第2期実施計画案(2023~27年度)で統合の対象となった。計画案では、青森西高(青森市)に吸収される形で29年3月に閉校する。
一方、同校は19年の全国選抜大会で男子団体が優勝するなど、バドミントンの強豪として知られる。地元ジュニアクラブの指導者として実績を残した奈良岡浩さんが外部講師として監督に就任後、県内外から有望選手が集まる。在校生97人のうち部員は21人(4月現在)。16人は宮城や高知など県外出身者だ。
「全国から来る生徒の受け皿を失うことは極めて遺憾だ」。小野寺晃彦市長は統合計画に猛反発。地元住民も「生徒たちは地域の祭りやボランティア活動の中心的存在。なくてはならない」と約7000人分の署名を集め、県教委に要望書を提出した。
市は8月中旬、存続の切り札としてバドミントン部をより強化し、全国からさらに生徒を集めると表明。県教委が再編計画案に盛り込んだ「全国募集制度校」として存続を目指す考えを明らかにした。
8月27日開会の市議会9月定例会に、学生寮の設計費(470万円)や、県外からの転居費用を最大25万円支給する補助事業(255万円)など関連予算747万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を提案した。
県教委は10月の定例会で計画案を見直すか具体的な協議に入るが、浪岡高の統合案が撤回されなければ市の予算は無駄になる可能性もある。小野寺市長は「特色のない総花的な提案では学校は残せない。ソフト面、ハード面で市の本気度を示すものだ」と話す。
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