アメリカのジョー・バイデン大統領は2日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株が国内の広い範囲で確認されているのを受け、より厳しい渡航ルールを発表した。
新たなルールでは、アメリカへの入国者はワクチン接種の有無に関係なく、出発前24時間以内にウイルス検査を受ける必要がある。
航空機、電車、バスの中でのマスク着用義務は、来年3月まで延長される。
バイデン氏は新たな計画について、「シャットダウンやロックダウンは含まれない」と述べた。また、ワクチン接種の義務を拡大するものではないとした。
アメリカではカリフォルニア、コロラド、ミネソタ、ニューヨーク、ハワイの各州でオミクロン株の感染者が確認されている。ハワイ州の感染者には旅行歴がないとされる。
各州当局は、感染者の症状は軽いとしている。
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各国の報告などによると、オミクロン株は最大30カ国で見つかっている。
オミクロン株は変異の幅が大きい。だが感染力やワクチンの効果については、まだよくわかっていない。
検査とワクチンを拡充
米政府は新たな対策として、自宅で受けられる無料のウイルス検査を展開するとした。民間の健康保険に加入している人は保険会社を通して、加入していない人には保健所やクリニックを通して、広げていくという。
すべての成人に向けた、ワクチンのブースター接種の呼びかけも強化する。アメリカでは4000万人以上がブースター接種を済ませているが、バイデン氏はまだ1億人近くが接種対象となっているのに受けていないと述べた。
このほか、子どもや10代の若者たちのワクチン接種率も上げるため、ワクチン接種ができる家族向けのクリニックを全国で多数開設する。
BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、今回の政府の対策は前回と比べ、強制力の点で軽いと指摘。おそらく、前回の命令が政治的な論争と法的な難題を生んだことを考慮したからだろうと説明した。
米国各州の感染者たち
ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は2日、州内でオミクロン株の感染者が5人確認されたと明らかにした。
うち1人はサフォーク郡の女性(67)で、ワクチン接種を受けていた。症状は軽く、せきや頭痛がする程度だと、ホークル氏は説明した。残りの4人はニューヨーク市内にいるという。
当局は、先月下旬にマンハッタンの集会に参加した男性がオミクロン株に感染していることが判明したと述べた。
カリフォルニア州で1日に確認された感染者1人と、コロラド州で2日に確認された感染者1人は、最近南アフリカから航空機で帰国していた。
ミネソタ州で確認された感染者1人は、ニューヨーク市で3日間にわたって開かれたアニメのイベントから戻ったばかりだった。
ハワイ州の感染者は、ワクチン未接種で、昨年新型ウイルスに感染していた。最近は旅行をしていないという。保健当局は、市中感染が起きていると考えられるとした。
この感染者は症状が軽~中程度で、自宅で隔離中だという。
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