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Monday, December 6, 2021

首相、所信表明で「防衛力を抜本的に強化」…敵基地攻撃も「現実的に検討」 - 読売新聞

 第207臨時国会が6日召集され、岸田首相は衆参両院本会議で所信表明演説を行った。安全保障政策の基本指針「国家安全保障戦略」について、防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画と同時に来年末に改定する方針を示した。新型コロナウイルスワクチンの3回目接種は8か月を待たずに、できる限り前倒しする考えも表明した。

 国家安保戦略は、2013年の策定から初めての改定となる。首相は演説で、自衛目的で敵のミサイル発射基地などを破壊する「敵基地攻撃能力」も含め、「あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討する」と表明し、「防衛力を抜本的に強化する」と述べた。

 憲法改正では「国会議員には憲法の在り方に真剣に向き合う責務がある」とし、与野党の積極的な議論に期待感を示した。

 ワクチンの3回目接種は、これまで原則2回目から8か月以上の人が対象だった。新たな変異株「オミクロン株」への効果を見極め、追加承認される米モデルナ製ワクチンを活用し、前倒しを進める。

 コロナ対策で「大事なのは、最悪の事態を想定することだ」と強調。オミクロン株への対応で水際対策を強化することに理解を求め、「慎重すぎるとの批判は、私が全て負う覚悟だ」と決意を示した。

 次の感染症危機に備えるため、国産ワクチンや治療薬の開発、製造に5000億円規模の投資をする考えも表明。ワクチンや治療薬の迅速な薬事承認を可能とする法整備を行い、来年6月までに司令塔機能の強化策をまとめるとした。

 総額55・7兆円の経済対策を巡っては、「必要な財政支出はちゅうちょなく行い、万全を期す。経済あっての財政で、順番を間違えてはならない」と訴えた。経済の立て直しを優先し、その後、財政健全化に取り組む考えを示した。

 首相が掲げる「新しい資本主義」の下、成長のための大胆な投資を行い、成長の果実を分配するとも強調した。高速通信の基盤となる海底ケーブルが日本を周回する「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」を3年程度で完成させる方針を示したほか、民間企業の賃上げを支援するための環境整備に、「全力で取り組む」とも語った。

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