[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが上げ幅を縮小した。午後に公表された7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、インフレ抑制に向けた利上げが行き過ぎたものになる懸念が示されたことが分かった。
議事要旨で「多く」の参加者が「物価安定を回復するために必要以上に金融引き締めを進めてしまう可能性」のリスクを指摘したことが判明。ナットウエスト・マーケッツのG10為替戦略責任者、ブライアン・ダインジャーフィールド氏は「一部のFRB当局者は、金利に敏感なセクターで減速の兆しが出ているとし、行き過ぎた金融引き締めが実施されるリスクがあると指摘した」とし、7月のFOMC後の当局者発言と比べると「議事要旨は若干ハト派的との印象を受けた」と述べた。
議事要旨を受け、主要6通貨に対するドル指数は106.39に低下。ただその後は0.09%高の106.55に戻した。
9月のFOMCで決定される利上げの幅は、同会合までに発表される8月のインフレ指標や雇用統計などに左右されるとみられているが、議事要旨の公表を受け、9月に0.75%ポイントの利上げが決定される確率は40%と、公表前の52%から低下。0.50%ポイントの利上げが決定される確率は60%となっている。
ユーロ は0.13%高の1.0185ドル。ドルは対円で0.55%高の134.97円。
豪ドルは1.23%安。鉄鋼石などのコモディティー(商品)に対する中国の需要を巡る懸念が重しになった。
ニュージーランドドルは0.98%安。当初上昇していたが、不安定な取引の中、利食い売りが出た。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)は政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bp)引き上げ3.0%とすることを決定。利上げは7会合連続だった。
英ポンドは序盤の上げから下げに転じ、0.34%安の1.2059ドル。英国立統計局(ONS)発表の7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比10.1%上昇。6月(9.4%上昇)から加速し1982年2月以来の高い伸びとなった。
ドル/円 NY終値 135.01/135.04
始値 134.96
高値 135.49
安値 134.80
ユーロ/ドル NY終値 1.0180/1.0183
始値 1.0174
高値 1.0202
安値 1.0146
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