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Sunday, October 23, 2022

コーヒーの健康効果を台無しにする8つの行為 - Women’s Health Japan

コーヒーは魔法のような力の持ち主。認知症の予防や代謝の活性といった健康上のメリットが無数にあるだけでなく、ここぞというときに必ず元気をくれる。

でも、このような健康効果は、あなたの飲み方やコーヒーに入れる物によって薄れてしまうことがある。そこで今回は、コーヒーの愛飲者が起こしがちな8つのミスと、コーヒーから最大限の効果を引き出すための方法をチェックしよう。

1.豆ではなく粉で買っている

コーヒーは豆で買ったほうがいい。自分で挽くのは確かに面倒。でも、食品化学専門誌『Food Chemistry』掲載の論文によると、挽いた状態で売られているコーヒーには抗酸化ストレスや炎症の要因となるフリーラジカルが多い。

2.購入時の袋のまま保存している

コーヒー豆は、紙袋ではなく密封容器で保存して。先述の論文によると、コーヒーが空気に触れれば触れるほどフリーラジカルの量が増し、それを中和するために健康のよい抗酸化物質が使われる。その結果、体内に取り込まれる抗酸化物質の量が減ってしまい、ちょっと損をすることに。

3.起きてすぐに飲んでいる

朝の気付けにコーヒーを飲む必要はまったくない。起床後の2~3時間は、ストレスホルモンのコルチゾールが体内にもっとも多い時間帯。コルチゾールは天然の活力増進剤なので、早朝はコーヒーを飲まなくても活力が高いはず。専門家いわく最初の1杯はコルチゾールが減り始める10時から12時の間に飲むのがベスト。そうすれば、コルチゾールのアップダウンに合わせて、本当に必要なときにだけカフェインを摂取することができるから。

4.抗酸化物質は深煎りに多いと思っている

コーヒーは、予想される抗酸化物質の量ではなく純粋に味で選ぶべき。米ハーバード・T・H・チャン公衆衛生大学院の非常勤助教授、ロブ・ファン・ダム博士によると、もっとも健康的なコーヒーの種類に関する研究はまだ初期段階で、どのような焙煎度合いがより体によいのかもハッキリしていない。

とはいえ、浅煎りも深煎りもヘルシーであることに変わりはなさそう。ファン・ダム博士いわく浅煎りコーヒーには、血糖値の調節に役立ち、抗酸化作用を持つことで知られるクロロゲン酸というフェノール化合物が多め。一方の深煎りコーヒーには、抗酸化作用、抗がん作用、抗炎症作用、抗高血圧作用を持つメラノイジンと呼ばれる成分が高濃度で含まれている。

5.カフェインの摂取量を減らすために浅煎りを飲んでいる

残念ながら、実際は逆。浅煎りのコーヒーには深煎りのコーヒーよりもカフェインが多い。カフェインは焙煎過程で焼失するため、焙煎時間が長ければ長いほどカフェインの残量は減る。カフェインに敏感な人や、カフェインの摂取量を減らしたいという人にはフレンチローストがオススメ。

6.飲みすぎている

何だって多ければいいというわけじゃない。著書に『Eating in Color』を持つ公認管理栄養士のフランシス・ラージマン=ロスによると、コーヒーが健康によいと言えるのは235mlのカップで5~8杯(カフェインの量に換算すると約400mg)まで。それ以上飲んでも健康によいとは言えず、高血圧、糖尿病、胃食道逆流症(GERD)といった疾患をコントロールする必要がある人にとっては、メリットよりデメリットのほうが多くなる。

7.甘くしている

抗酸化物質を含むコーヒーには、血糖値を安定させて2型糖尿病のリスクを減らす作用があるけれど、この作用はコーヒーに砂糖を入れても得られるの? ファン・ダム博士の話では、コーヒーを少しならともかくデザート並みに甘くするのは絶対NG。「これに関する研究結果はまちまちです。糖尿病のリスクは少し甘いコーヒーでも下がるという論文もありますが、そのようなメリットが得られるのは無糖コーヒーを飲んだときだけとする論文もありますからね。問題は(砂糖を入れるか入れないかというよりも)どのくらい入れるかでしょう」

ミルクとクリームは? 「いまのところ、ブラックコーヒーのほうが健康によいことを示す十分な証拠はありません」。ファン・ダム博士の研究でも、被験者の半数がコーヒーをブラックで飲み、もう半数がミルクを入れて飲んだところ、両方のグループで同じように糖尿病のリスクが低下した。

8.飲むのに時間をかけすぎている

コーヒーを淹れたら、少しだけ飲んで仕事を始め、2時間後に温め直して、また少しだけ飲むという習慣がある人は少なくない。でも、そうこうしているうちにコーヒーは酸化する。その酸で大きな健康被害が生じることはないけれど、胸やけや消化不良が生じたり、歯のエナメル質が溶けやすくなったりすることはある。空気に長時間さらされたコーヒーには、抗酸化物質の量も少ない。抗酸化作用を最大限に引き出すためにも、コーヒーは淹れてから20分以内に飲み切って。

 

※この記事は、アメリカ版『Prevention』から翻訳されました。

Text: Stephanie Eckelkamp Translation: Ai Igamoto

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