[ニューヨーク 7日 ロイター] - 11日からの週の米株式市場は、このところ下落しているグロース(成長)株やハイテク株に買いが入る可能性がある。米連邦準備理事会(FRB)によるインフレ抑制の取り組みで景気が減速すれば、グロース株がアウトパフォームするとの思惑がある。
グロース株は今年、FRBのタカ派転換の打撃を受けており、ラッセル1000グロース指数は年初来の下落率が11%超と、S&P総合500種の5%強を上回っている。一方、景気に敏感なバリュー(割安)株はほぼ横ばいとなっている。
FRBのインフレ抑制策で金利上昇が続き、将来のキャッシュフローにバリュエーションが大きく左右されるグロース株のマイナス要因になるとの見方が背景にある。一方、バリュー株は堅調な経済や商品価格上昇が支援材料となっている。
金融引き締めで景気が減速すれば、こうした流れが転換する可能性がある。そうなれば、一部投資家にとってグロース株の投資妙味が増すことになる。
FRBの積極的な引き締め観測を背景に、米国債市場では2年債利回りが10年債利回りを一時上回り、景気への懸念を示すとされる「逆イールド」が見られた。
フローバンクの最高投資責任者エスティー・ドゥウェック氏は「リセッション(景気後退)懸念が強まれば、バリュー株から資金が大きくシフトする」とし、「持続的な収益の伸びが再びより重要になる」と述べた。自身のポートフォリオではハイテク株の比重を増やしているという。
CFRAのデータによると、逆イールド発生後の半年間はグロース株がアウトパフォームする傾向があり、ラッセル1000グロース指数は1978年以降のそうした期間に平均6.4%上昇、バリュー株は4.4%上昇した。また、景気後退局面でバリュー株が平均6.8%下落したのに対し、グロース株の下落は平均0.6%だったという。
一方、米国債利回りの上昇が続く中で、一部のアナリストはグロース株の回復に懐疑的な見方を示している。
このほか、11日からの週には決算シーズンが始まる。地政学的な不透明感の高まりや商品価格上昇の中で、企業業績の動向を精査する機会になる。12日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)も注目される。
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