[オタワ 6日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は6日、基調的なインフレが緩和している証拠が得られていないため、中銀は現在の急速な利上げペースを緩めることはできないと述べた。
マックレム総裁は講演原稿で、先行指標で景気が減速し始めていることが示唆されているとしながらも、労働市場は依然として引き締まっており、需要は供給を上回っていると指摘。「基調インフレの低下を示す明確な証拠は得られておらず、短期的なインフレ期待がなお高いことも踏まえると、一段の利上げは明らかに正当化される」と述べた。
その上で「中銀には為すべきことが残っている」とし、「一段ときめ細かく、バランスの取れた政策決定アプローチへの移行を検討するには、さらなる情報が必要になる」とした。
カナダ中銀は5回連続で利上げを実施し、政策金利は現在14年ぶりの高水準となる3.25%。今月26日の次回会合でも追加利上げを決定するとみられている。
カナダのインフレ率は8月に7.0%、コアインフレ率は約5%に緩和されたが、マックレム総裁は高すぎるとし、世界的なインフレは緩和し始めているかもしれないが、国内のインフレ圧力はそうではないと言及。「利上げが機能していないということではないが、時間がかかる」とし、住宅市場のような金利に敏感なセクターが冷え込み始めているとした。
また「今後はコアインフレ指標を注意深く観察し、基調インフレの転換点を明確に示す証拠を模索することになる」と語った。
からの記事と詳細 ( UPDATE 1-カナダ中銀、急速な利上げ継続 基調インフレ緩和せず=総裁 - ロイター (Reuters Japan) )
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